先輩と俺の関係
獣のような香を抑えていると、奥にあるベッドから物音がした。
「――沙羅」
奥から出てきたのは、鈴だった。
「だれ?」
私の名前を呼ぶ少年、鈴に不審者扱いの香。
「小川鈴です。蓮の弟で一応、沙羅の彼氏」
ニコッと香に笑顔を見せ答えた。
彼氏って…香の顔が見る見るうちに険しくなっていくのがわかった。
「あ、の…」
「彼氏ってどうゆう事」
「…それは……」
言葉に詰まりもごもごしていると痺れを切らした香が怒鳴った。
「沙羅は蓮くんと同じ事してるの!?あんなに傷付いてたのに、浮気!?ふざけないで!しかも、蓮くんの弟となんて…っ!」