hikari【短編集】
あ…
そうだったね。
私が昔から『かーくん』って呼んでるから『一真さん』って呼ばれるのはまだ慣れないというか、とにかく弱いんだった…
「反則……」
「…ご、めん…っ」
「せっかく寂しがってたこと、からかってやろうと思ってたのに……」
…ちょっと。
それは聞き捨てならないな。
「はぁ……希。」
「な、に…?」
強く抱きしめられたまま名前を呼ばれ、私は顔を上げることすら出来ず、そのままの状態で返事をする。
「……可愛い。」
「……っ!!///」
突然『可愛い』なんて言われて、ちょっと怒ってた気持ちも吹き飛ぶ。
「愛してる……」