hikari【短編集】
その後、僕はおもちゃを片付けてママと一緒にお風呂に入った。
今日は……
パパの側には行けない。
さっき怒られたこともあるけど、ゆーちゃんがあれからずっとパパの側にいるから──
なんだか……
パパを取られたみたい。
「茉央……おいで。」
お風呂から出て、パパとゆーちゃんの様子を見てた僕に、ママが優しい声でそう言った。
「どうしたの?」
ママはしゃがんて僕の目を見て話してくれる。
「…あのね、」
「ん?」
「希!」
僕が話そうとした時、ママを呼びながらパパがこっちに来た。
それに驚いて、僕は目の前にいたママに抱き付いた。
「…っ、なに?かーくん。」
僕を抱きしめながら、ママはパパに返事をした。
「結愛のパジャマどこ?」
後ろにいるパパが何故か怖くて、僕はママの服を強く握りしめる。
「あぁ…ごめん、出し忘れてたね。それなら寝室のタンスの2番目にあるよ。」
「わかった、ありがと。」
そんな僕をパパは気にしてないみたいで、普通にママと話してた。