hikari【短編集】
何かって…
やっぱり『アレ』かな?
「かーくん、あぁ見えても結構繊細なんだから。調子乗っていじめないでよ?」
いじめるって……
「…バカ言うなよ。杉田いじめて楽しいと思うか?てかそんなこと、反撃が怖くて出来ねぇっての。」
自分で言っておきながら、実際にそうなったことを想像したら寒気がした。
「なら何だって言うのよ?普通のかーくんなら、休みの日に部屋篭ったりしないのに……」
「……実は、」
本気で杉田のことを心配している希を見て、俺は自分の心当たりを希に言った。
「えぇっ!?本当に『先生』って呼んだの!?」
「…そんな驚くことか?」
全てを聞いた希は、これでもかというくらいに大声で驚き、思わず耳を塞いでしまいたくなった。