hikari【短編集】
それから数時間後─
もうすっかり夜になり、俺は明日の荷物を用意していた時だった。
♪♪♪〜
机の上に置いてあった携帯が、特別に設定した着信音を奏でる。
……希から電話だ。
「もしもし?」
準備の手を止め、俺はすぐさま電話に出た。
『…あっ、悠哉。ごめんねこんな遅くに……今、電話大丈夫?』
「うん、大丈夫。で?引きこもってた旦那さんは出てきました?」
ウケを狙ってふざけてみる。
『……誰のせいだと思ってんの?バカ悠哉。』
すると、希は笑うどころかかなりお怒りの様子で…
「すいません……」
そんな希の声を聞いた瞬間に、かなり反省した。
『はぁ…もういい。それより今日のこと、さっきかーくんに全部聞いたよ?』
あぁ…出てきたのか。
よかった、よかった。
『やっぱり予想通り。かーくん、悠哉に先生って呼ばれて戸惑ったって。』