hikari【短編集】
「せーのっ!」
私がブーケを投げた後、しばらくして歓声が湧く。
振り向くと、ブーケを持っていたのはバスケ部のマネージャーの後輩だった。
「希せんぱーい!取れましたー!ありがとうございまーす!」
元気な後輩に向かって手を振ると、どこからともなく拍手が鳴り始める。
「杉田、杉田!」
そして何故か杉田コールが始まり、見るとそこには悠哉たち元バスケ部員が…
「お前ら、うるせぇ!」
「文句言うな!この淫乱教師!」
「んだと、コラ!?」
せっかくのブーケトスでの爽やかな気分はあっという間に台無しになり、かーくんたちのケンカが始まった。
「かーくん、やめて!」
幸せな結婚式なのに…
なんで今ケンカするの?
暴走気味のかーくんの腕を引っ張り、何とか静止しようと試みる。
「今だ!いけーっ!杉田ー!」
えっ……?