hikari【短編集】
「うん、とっても幸せ。」
そう言ってかーくんの肩に凭れかかると、かーくんは私の頭をそっと撫でた。
そして、空いている右手で私のお腹に触れた。
「…なぁ、見てたか?今日のママ、一段と綺麗だっただろ?」
突然何を言い出すのかと思いきや、赤ちゃんに向かって話しかけているようだ。
「うーん…どうかな?パパの方がカッコよかったよねー?」
そんなかーくんに便乗して、私も話しかけてみる。
何の反応もないけど…
聞いてくれてるかな?
「希…またそんなこと言う。」
「え……?」
「今度は誰もいないから、襲っちまうぞ?」
「や…っ、ダメ…!」
暴走しかけるかーくんに必死で抵抗するも、私の力で敵うはずもなく……
いつ誰か来てもおかしくない公園で、私たちはキスを繰り返した。