hikari【短編集】
「…ごめん。」
パパに言われて、お兄ちゃんは小さな声だけどユウに謝ってくれた。
「うん。茉央、よく言った。じゃあ次は結愛の番だな。」
「お兄ちゃん…ごめんね。」
パパに言われると、その通りにしないといけないって思うんだ。
さっきはユウも悪かったかもしれないって思って、お兄ちゃんに謝った。
「よーし!これでもうケンカは終わりで仲直りだな。よかった、よかった…」
……ん?
本当によかったの?
「違うっ!!!」
ケンカが終わりかけたその時、ユウはあることに気付いた。
「…結愛?」
「ねぇ、パパっ!パパはお兄ちゃんとユウ、どっちと宿題するのっ!?」
まだこれが決まってないっ!!
「おい、結愛……」
「パパ早くっ!!お兄ちゃんかユウ、好きな方選んでっ!!」