hikari【短編集】
「…結愛。パパは結愛だけのものじゃない。みんなのものだから……な?」
パパ……
「好きな方とか関係ない。宿題も順番決めてやろう。な?結愛。それでいいだろ?」
ユウにそう言い聞かせるパパは、さっきよりも困った顔で少し笑ってた。
「むー……わかった。」
まだ納得いかないけど、パパが困ってるからいいや。
ユウがそう答えると、パパはやっといつもの大好きな笑顔を見せてくれた。
「よーし!偉いぞ、結愛。」
えへへー
パパに褒められちゃった。
「ねぇ、パパー?」
「…ん?」
「ユウが大きくなったら、パパ、ユウと結婚してねー?」
「「…………。」」
ユウの言葉に、パパとなんでかママもすごくびっくりしてた。
お兄ちゃんは…
もうゲームしてて、話を聞いてないみたいだった。
「ゆ、結愛。お前……」
「だ、ダメっ!ダメだよ結愛っ!!いくら何でもそれだけは……っ!」
「……?」
びっくりして慌てるパパとママを見ながら、ユウは理由がわかんなくて首を傾げていた。
―END―