hikari【短編集】
「さ〜て、堅苦しいのはこれで終わりにしましょう?ねぇ、希。何て呼んだらいいの?」
「え…なにが?」
突然そんなこと言われても、何のことかわからない─
「あなたの彼氏よ。未来の息子に、いつまでも『先生』なんて言ってられないでしょ。ねぇ?」
未来の息子…
その響き…すごい。
「あぁ…そう、ですね。別に僕は…何でも構いませんよ。希は、どう思う?」
「私も何でもいいけど……『先生』だけはやだな。」
「ん〜…じゃあね……一真くん、は?これでどう?」
「はい。なんか…恥ずかしいです、けど…//」
本人は少し照れてるけど、お母さんのかーくんの呼び方はめでたく『一真くん』に決まった。
「こんなに早く息子が出来るなんて嬉しいわ〜。でも…」
でも?
「問題は…お父さんよね。」