hikari【短編集】
そうだ…
お母さんはすぐに許してくれたけど、お父さんがそう簡単に私たちのことを許してくれるとは限らない。
むしろ、許してくれない可能性の方が断然高い。
「お父さん、希に彼氏がいるのは知ってるけど、妊娠のことは知らないから…きっと、怒るわね。」
最悪だ…
「…それは当たり前ですよ。」
重苦しい空気が流れる中、かーくんが口を開いた。
「かーくん…?」
「大事な1人娘が突然男連れて来るだけでもびっくりするだろうに、それに加えて妊娠したなんて言ったら…怒るだけじゃ済まないよ。俺だったら、絶対そいつ殴るな…ふざけんじゃねぇぞ!!って。」
かーくんの言葉を聞いて、私は安易にそんな状況になることを想像出来た。
そんな…
かーくんが殴られるなんて─