hikari【短編集】
…それから30分ぐらい経った頃、玄関の方から鍵を開ける音が聞こえた。
「かーくん、おかえりなさい。」
「希……まだ起きてたのか?寝ててよかったのに…」
テレビを消して玄関まで出迎えに行った私を見て、かーくんは少し驚いていた。
「そうなんだけど…眠くなかったから、かーくん待ってようと思って。」
「…そっか。」
私が寝てると思って帰って来たかーくんは、多分今嬉しいんだと思う。
私の頭を少し乱暴に撫でて、髪が乱れた私を見ながら笑っている。
「もー!やめてよー…」
「あはは…っ!」
時間も忘れ、しばらくこんな感じで2人でじゃれ合ってた。