hikari【短編集】
お父さんがかーくんを…この子を否定するのが許せなくて、私は思ったことを全て言った。
するとかーくんは、大声を出して私を止めた。
「ねぇ、かーくん。やだよ…そんなの、絶対、やだ…」
「…わかってる。わかってるから…もういい。」
かーくんにそう言われた途端、関を切ったように涙が溢れ、次々と床に落ちていく。
悔しい…
「お父さん。」
そう思っていると、かーくんが口を開いた。
「確かに、僕には希さんの未来を奪うことは出来ません。ですが…希さんと一緒に、未来を作ることは出来ると思うんです。」
「…………」
「それは、お父さんが思われる未来とはきっと違うと思います。だけど…いつかきっと、これでよかったんだ…そう思ってもらえるように、僕は頑張ります。だから…希さんとの結婚を、お許し下さい。」
かーくん…