hikari【短編集】
「え…?」
「なんたって俺はもう、この子のパパだもんな!」
かーくん…
「見てろよ〜。パパは絶対、ママとお前を守ってやるからな。安心しろ!」
私のお腹に手を当てながらそう言うかーくんの目には、決意が滲み出ているような気がした。
そんなかーくんの肩にもたれかかりながら、私は幸せを噛みしめていた。
お父さんが何と言おうと、これが私の幸せなんだ。
絶対認めさせる。
私はこの子のママだもん。
強く…ならなくちゃ。
それから毎日のように、かーくんと私は、お父さんに許しをもらうべく、頭を下げ続けた。
「痛てて…ごめん、希。」
「いいよ。ほら、じっとしてて…」
時にはお父さんに殴られて、こんな風に私がかーくんを手当てしたりした。
それでも私たちは、諦めることは絶対にしなかった。