hikari【短編集】
希の作った料理は、もう最高に美味しかった。
希と結婚したら…
あんなの、毎日食えんのかな?
……って!!
何考えてんだよ、俺…!
またまた浮かんだ変な想像を、俺は首を激しく振ってかき消した。
「かーくん、どうしたの?さっきから…何か変だよ?」
「いや…何でもないよ。」
食事の後、俺と希は2人で一緒にテレビを見ていた。
けど、さっきから変な行動をする俺を心配したのか、俺の顔を覗き込む希。
俺はそんな希の頭を撫で、笑いかけて誤魔化した。
「そうだ、希。今日は…本当にありがとな。嬉しかったよ。」
「…かーくんがそう言ってくれたら、私も嬉しい。」
お礼を言うと、希は本当に嬉しそうに笑い、俺にぴったりとくっついてきた。
なんか…
いつもより大胆なんだけど─
「………希?」
「かーくん…私ね、」
「…ん?」
「今日は…ずっと、かーくんと………っ、一緒にいたいなー…」