hikari【短編集】
―翌朝―
「んっ……ん?」
「…おはよ、希。」
希の頭を撫でていると、希がうっすらと目を開けた。
「あ、れ…?」
まだ寝ぼけてるのか、希は不思議そうに俺の顔を見ている。
「どうした…?」
俺が少し首を傾げると、希は視線をどんどん下におろして、自分と俺の状態を確認……
「……っ!!」
それでやっと目が覚めたようで、希は顔を真っ赤にしながら俺から素早く離れ、布団を頭から被った。
「な…な、ななな…なんで!?」
「お前なぁ……」
自分で誘ったくせに─
俺は自分に背を向ける希を見て、ため息をついた。