hikari【短編集】
「そんな慌てて隠さなくても。昨日全部見たって……」
「やだー!!もうそれ以上言わないでー!!!」
絶叫する希に呆れながらも、俺は希の頭の上に手を置いた。
すると希は一瞬ビクッと震えて、布団からゆっくり顔を出し、俺の方を見た。
可愛い奴─
「なぁ…希。」
「…な、ななな…なに!?」
「体…大丈夫か?」
さっきのあの反応からして、ひょっとしたら俺…希に無理させたかもしれない。
そう思い、俺は希に尋ねてみた。
「…うん。ちょっとしんどい…かな?でも…全然、大丈夫だよ。」
よかった─
「かーくんは…?」
え、俺…?
「なんか…眠そう。もしかして……寝てないの?」
バレたか。
徹夜なんて仕事で何回もやるから慣れてるし、大丈夫だと思ったんだけど…
今、正直かなり眠い─