hikari【短編集】
☆告白 side kazuma
正直、思ってもみなかった。
まさか…
自分が父親になるなんて─
「ただいま〜!」
ある日の晩。
俺は仕事を終え、いつも通りに真っ直ぐ家へ帰る。
「お帰りなさい♪」
そんな俺を笑顔で出迎えてくれたのは、俺の大切な人。
「希……」
「なに?……キャッ!」
やっぱりいつ見ても、俺の希は可愛いな…
なんて思いながら、俺は目の前の希を抱きしめた。
「ん〜…いい匂いする。」
「え…?あぁ…今日はね、晩ご飯、かーくんの好きなカレーにしたんだよ?」
違うよ…
カレーじゃなくて、希。
ったく…
天然なんだよな、希は。
でも、そんなところも可愛くて、俺は好きだけど。
「あ…そうだ、茉央は?」