hikari【短編集】
「…結愛、ただいま。」
片付けを始めた茉央に一旦背を向け、俺はベビーベッドにいるもう1人の癒しに声をかけた。
頬をつつくと、可愛い笑顔を見せてくれる結愛。
やっぱり…
女の子は可愛いな。
茉央は完全に俺似だけど、結愛は明らかな希似だ。
でも一見似てないように見える2人にも、ちゃんと共通点はある。
やっぱり兄妹なんだな…
「パパー、おかたづけおわったよぉー!!」
そんなことを考えていると、茉央が片付けを終えてこっちにやって来た。
「よーし、茉央偉いな。」
1人で片付けをしてきた茉央の頭を撫でてやると、茉央は嬉しそうに笑う。
「ぼく、えらい〜?」
「うん、すごく偉い。」
さすが俺の息子♪
なんて思いながらふと希のいるキッチンの方を見ると、同じようにこっちを見ていた希と目が合った。
希の目は…
『誉めすぎだ』と言っているような気がした─