hikari【短編集】
―そして、次の朝―
「……あ、下がってる!」
昨日、あれからゆっくり休んだおかげかな…?
私の熱は、37.5まで下がっていた。
「…んん?希……?」
「かーくん、ほら見て。熱……すごく下がったよ!」
体温計をかーくんに渡すと、かーくんは安心したように私に笑顔を見せてくれた。
「よかった…本当。でもまだ一応熱あるから、もう少しゆっくりしないとな。」
「かーくん……」
「…ん?」
言わなきゃ……
昨日、あんなに一生懸命看病してくれたかーくんに、お礼……言わなきゃ。
「……ありがとう。」
「えっ…?な、なに?急に……」
本当に急な私のお礼に、かーくんはたじたじだ。
「かーくん、だ〜いすきっ♪」
「……っ!!///お、おい、希!?」
そんなかーくんのことはお構い無しに、私は伝えたいことを伝えて、そのままかーくんの胸に飛び込んだ。
まだ熱あるから、少しおかしくかったのかな?
でも、そんな私を世界一優しい私の旦那様は、照れながらもしっかり受け止めてくれた。
−END−