hikari【短編集】
★プロポーズ大作戦! side haruto
「陽翔、お前…結婚しないの?」
ある日の昼休み。
俺は職場の同僚で、友達の杉田 一真と一緒に昼飯を食べていた。
そんな時、隣に座る一真がふと俺に言ったのが、さっきの言葉だ。
「…え?いきなり何?」
本当にいきなりだったし、俺は驚きながら返事をした。
「いやぁ……お前もさ、そろそろしないとヤバくないかな〜と思って。ゲイ説、流れるぞ?」
ゲイ説って……
確かに、俺みたいに30過ぎてまだ独身でいると、生徒たちがあらぬ噂を流すことがあるのだ。
俺も…
そんな噂のターゲットになっちまうのか─
「…心配ご無用。俺は何と言われようと『健全』ですっ!!!」
やけくそ気味にそう言うと、一真は大爆笑。
他の先生方も何事かとこっち見ていて、俺は『すいません』と謝った。