hikari【短編集】
一真がそう言ったのと同時に、職員室に予鐘が鳴り響く。
「あ…ヤバイ、授業行かなきゃ……」
この日の5限は本来、俺も一真も空き時間なんだけど…
一真は、この前休んだ時の授業が振り替えで入っているのだ。
「陽翔。そんなボーッとしてると、佳純ちゃん、他の奴に取られるかもよ?」
「………!?」
「…それが嫌なら、とっとと心決めて、佳純ちゃんにプロポーズしろ!いいな?」
「ちょっ……一真…っ!!」
いきなりそんなこと言われても、無理だって……
狼狽える俺を残して、一真は得意げに笑って職員室を出て行った。
どうしたら…いいんだよ?