hikari【短編集】
「…………」
授業がある先生方が次々と出て行って、少し静かになった職員室。
当然プロポーズする決心なんてつくはずもなく、俺は1人ため息をついた。
そして、ふと一真の机の上にある写真立てを見た。
写真には、茉央を抱っこしている一真と、その隣に結愛を抱っこしている希ちゃんが映っている。
みんな…
幸せそうに笑ってる─
「……いいなぁ。」
俺もいつか…
こんな幸せな家庭を、持てるようになるのかな?
そんなことを考えて、俺の頭に浮かんだのは……笑顔の佳純だった。
俺…
佳純と、結婚したい。