人魚姫~その恋は永遠に~
投げ込まれたものを見た瞬間、
メアリーの頬はほんのりと赤くなりました。
人間によって投げ込まれたものは、王子と呼ばれていた人でした。
茶色の髪にキレイな長いまつげ、高い鼻のカッコイイ王子様でした。
幸い、投げ込まれたせいで気絶をしているようでした。
「助けなきゃ…。」
メアリーは、王子様を抱えて陸へと向かいます。
陸まで泳いできたメアリーは、砂浜にそっと王子を寝かせました。
「大丈夫?」
意識がまだ戻らない王子様に、メアリーは酷く焦りました。
「お願い、目を覚まして…」
メアリーは、願いを込めて王子の口にそっとキスをしました。
『う゛ぅ…』
キスをしてからしばらくすると、王子様は起きました。
メアリーは、急いで近くの岩に姿を隠します。
『ここは?』
王子様の声が聞えます。