人魚姫~その恋は永遠に~
王子の目の前に現れて、私が助けたといいたい。
王子と話してみたい。
メアリーは、王子様に恋をしてしまいました。
でも、それは人魚界の掟に反します。
バレなければ…。
メアリーはそう思い、意を決して王子の前に現れました。
「大丈夫ですか?」
メアリーは王子様に声をかけました。
『キミが、助けてくれたの?』
コクンと頷くメアリー。
メアリーの下半身は、海の中にあるので王子からは見えません。
『そんなところにいないで、キミも上がらないと…』
王子は、メアリーに手を差し出します。
「陸には上がれません。」
『どうして?』
「驚かないと誓うなら、理由を教えます。」
メアリーがそう言うと、
『命の恩人に対して驚くなんてするわけない。』
そう王子は言ってくれました。
メアリーは、ゆっくりと尾びれを海面に出します。
「私、人魚なの。」