CHANGE〜警視庁特殊捜査課〜
お互い無言のまま、足を進める。
チラっと教官を見てみると、いつもと変わらない表情。
あたしの質問に答える気はないのかな…
教官が開けたドアに続いて中に入った瞬間
「矢崎!!瀬川!!」
大きな声で警視監に呼ばれた。
「何かあったんですか?」
教官が尋ねると、警視監は素早く話した。
「2丁目の銀行で立てこもりだ。
相手は1人。銃を持ってる。
業務員達は裏から避難したらしいが、一般人が8人まだ中にいる。
現場には先に松村と宮下が行ってる。お前ら2人も行って来い。」
「「はい。」」
立てこもり事件か…
中にいる人達を早く助けたい。
「行くぞ。」
「はい!」
無事に助けたい。
あたしも今日から特捜課の人間なんだから。
そう言い聞かせて、あたしは教官の後を追った。