CHANGE〜警視庁特殊捜査課〜
どうにかして、しまった銃に手を伸ばす。
もうちょっ…ぃ………
あと1センチで手が届く。
その時、
「てめぇ…じっとしてろ!!」
そう叫びながら、いきなり右頬を殴られた。
ガンッと鈍い音と同時に、頬全体に走る痛み。
「………った…!」
口の中では血の味が広がる。
あたしが怯んだ隙に、男は素早くあたしから降りて飛んでいった銃を拾いに行った。
そしてそのまま、まだ泣いている男の子に銃を向けた。
─撃つ気だ。
殺気を感じた瞬間、あたしは咄嗟に銃の前に飛び込んだ。
──パンッ!!
高い銃声と共に、左肩にまた鈍い痛みが広がる。
「瀬川!!!」
矢崎教官の大きな声が耳に届いた。