CHANGE〜警視庁特殊捜査課〜
「………矢崎教官。」
「…なんだ。」
なぜか今、無性に教官に言いたくなった。
「あたしは1人でも多くの人を救いたくて。
あたしみたいな…そんな子供達をもう二度と出したくなくて。
だから今、此処にいるんです。」
真っ直ぐと教官の目を見て、そう告げた。
今ならはっきりと言える。
しばらくの間の後、教官が静かに呟いた。
「……頬、大丈夫か。」
……へ?
あっ、顔?
そういや殴られたんだっけ。
予想外の言葉に少し焦った。
「全然大丈夫です!
こんなの、痛くも痒くもないですよ!」
あははと笑って言うと、いきなり教官の手が頬に伸びてきた。
えっ!?
な、なに!?何コレ!!?
あと数センチって所でいたたまれず、あたしはギュッと目を瞑った。