キス魔

「…疲れた…」

あたしはその場に座り込んだ。


「俺のが疲れた。」

「!?」

座り込んだ傍に長谷部くんがいた。

「ねーあんたの名前何?」


「…吉田カエラ。」

あたしは乱れた息を整えながら言った。

「…可愛い名前じゃん。カエラは絶対俺を好きになる。」

チュッ...

そう言い長谷部くんは少し長いキスをした。


「…長谷部くんキス好きだね。」

あたしは少し感覚が甘い唇を必死に動かした。

「…カエラだからしてるんだけど。」


長谷部くんはそう言った。


「…嘘ばっか。女子に人気あるのはその子たちにキスしてるからでしょ!」


何故かあたしはムキになった。


「…妬いてくれてんの?」

「妬いてないし!」

あたしは唇を尖らせる。

「…キスしてほしいって顔やめてくれよ。」

長谷部くんはそう言い再びあたしの唇を塞いだ。









何故か嫌じゃなかった。

長谷部くんを好きでもないのに。
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