【ホラコン】兎心の宝箱SP


「ごめんね、美香ちゃん。見捨てていいよ。僕を連れていったら美香ちゃんも……」

「ごちゃごちゃ煩いわね! 一生私に付いてくるんでしょ! 左手なんか切り落としたらいいのよ! 黙ってなさい!」

涙が止まらない。

海の水が目に入ったんだ。

きっと……。


陸地はもう直ぐだ……。


絶対にこの手は離さない。



そして、砂の感触を感じると共に私の意識は途絶えた。


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