【ホラコン】兎心の宝箱SP
恐る恐る彼は、近づいていく。
「は……、博士……、あ……足がすくんでこれ以上近づけません」
博士の方から見ても、彼の目尻にうっすらと涙が浮かんでいるのが見える。
その様子を見て、無言で彼女は懐中電灯の明かりを上に向けた。
「ここと、そこと、あそこ」
彼が指し示しめされた場所を見ると、所々金属が露出しているのが見える。
「月の光が反射して、ここで焦点を結んでいるだけだ」
──。