Candy
「ま、まぁ」
「ホントに〜?どこ行っちゃったんだろ…」
説明もめんどいし、いいよな…?
「カバンも机に掛けたままだし……蘭のことならどっかで寝てるかもね!!」
「あ〜」
うん。
わかる、妙に納得。
アイツだったら有り得そう。
「ありがとう。俺ちょっと見回ってくる」
「あ、待って!!相原くんって高槻くんと仲良いの?」
高槻くん…?
あぁ、正弘のことか。
「あぁ、いいよ」
「そ…そうなんだ……へぇ…」
そう呟くみつきの顔は少し赤い。
「…高槻のこと聞きたい?」
「え!?」
俺の一言に、急激に真っ赤になるみつき。
「全部顔に出てんだよ!オトメだなー!じゃ、また今度な!」
「おっ、乙女!!?ちょっ…そんな…!」
「はははっ!」
「も…もー!!!」
一通りからかい終えると、真っ赤になったみつきを置いて笑いながら教室を後にした。
みつき、可愛いな。
あれぞまさしく恋する乙女やんな。