魔女さんと青春してる僕ら
「あの、つかぬことをお聞きしますが。今、結界と言いました?」
「ええ。だって魔法を使っていたんだから!」
結界、魔法?
少し疑問に思い尋ねると、花沢さんははっきりと言った。魔法を使っていた、と。
そう言い切ったあとに、花沢さんは「しまった」と口を手で押さえた。
そう、その反応は、僕にある一つの答えを与えるに十分過ぎた。そして、導き出された答えは、『魔女』。
彼女は、『魔女』。
「花沢さんは、ま、『魔女』!?」
「まあ、そうです」
しまった。と反応しておきながら、もう開き直ってしまったのか、あっさり彼女は認めた。
自分は、あの『魔女』であると。