魔女さんと青春してる僕ら
バンッ。ドッドッカーン!!
豚肉を入れて5分後、『お隣さん』から爆発音が聞こえた。
この平々凡々な町の住宅街で、ましてや一般人の僕にとって、爆発音とは馴染みが薄かった。いや、爆発音と馴染みがあるっていうのは激しく遠慮したい性分である。しかし、『お隣さん』から聞こえた爆発音を無視出来るほど図太い神経はしていなかった。
様子を、見に行くべきだろうな。
そのとき、どうして僕はもう少し頭が回らなかったのだろう。と、後々後悔することを知らなかった。いや、知るはずがないのだ。
未来を見る力があったわけでも無いし、何か特別な人間だったわけでも無い。だから、僕は勝手に思い込んで、平々凡々な日々をおくれていたに過ぎないのだ。
日常など、簡単に壊れることを、僕は知らなかったのだから。