ちょっと涼しくなる話…②
―交差点の小学生―



私が訳あって、友達の紹介でトラックドライバーを半年だけやった頃の話しです。





まだ、見習いと言う事もあり、隣には、トラックドライバーの仕事を紹介してくれた友達が付き添いで乗ってくれました。





荷を降ろし、また別の配送センターに荷を取りに行く途中の出来事です。





初めての道なので、助手席の友達が案内してくれます。





ある交差点に差し掛かった時の事です。





友達が…
「次の信号右折ね!」





私は、指示通り右折するため合図を出し、交差点の真ん中で、直進車の切れるのを待ちました。





その時何の気無しに、交差点の左隅に目をやると、小学生の男の子が立って居るのを見ました。





ランドセルを背負って、黄色帽子を深々と被り、下を向いて立っていました。





その様は、誰かに顔を見られるのが嫌な様にも思えました。






横を見ると、友達もそちらを見ていた様でした。





直進車が切れて走り出し、友達に先程の小学生ね話しをすると…






「小学生?誰も居なかったよ!」と言われました。





荷を積んで再び先程の交差点に来た時…





小学生が立っていたその場所には、沢山の花束が掲げられていました。





ご冥福をお祈りいたします…





※実体験に基づき一切の脚色をして居ないため、霊の取り付き安い方。気分の悪くなられた方がいましたら、速やかに、霊が安らかな眠りに着ける様にお祈りして上げて下さい。





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