幸せという病気
「どんなに可愛い子見たって・・・誰と話したって、遥が出てくる・・・笑った顔も泣いた顔も・・・俺は遥が一番可愛いよ?・・・」
部屋には遥の鼻をすする声がしていた。
「遥・・・ごめんな?俺・・・ずっと傍にいる・・・何があっても・・・ずっと傍にいるから・・・」
そう言い、竜司が遥に顔を近づけると、柔らかな街灯の灯りが遥の顔を照らし、涙が光った。
「見ないで・・・」
泣きながら遥がそう言うと、竜司は遥を起こし、優しく遥の顔を自分の胸に当てた。
「こうすれば見れないから。俺の顔を見たくなったら言いな?」
「・・・見たい・・・」
「わがままだな・・・」
そして二人は見つめ合う。
「・・・変な顔っ」
遥が笑って見せると、竜司も笑ってそれに答える。
「おまえだって化粧とれてるぞ?」
「いいもん。どうせ不細工だもん」
その瞬間、竜司は少しだけ運命を信じた・・・。
遥が伺う。