幸せという病気
「他の人見ちゃ駄目だよ?・・・可愛い子ばっかだよ?浮気しない?」
「しない」
「向こうが言い寄ってきたら?」
「・・・さぁそれは・・・」
「もう別れる」
「嘘だって」
「私・・・死んじゃうかもよ?・・・」
「死なせない」
「どうやって?」
「その時は俺が死ぬ」
「嫌だ」
「遥・・・死ぬなんて考えるな」
「うん・・・ねぇ。あの二つの木、桜だよね?」
「あんま見えない・・・」
「桜だといいなぁ・・・冬が終わったら、一緒にここから花見だね」
「うん」
「お兄ちゃんも、みんな呼んでぇ。ビール飲んでぇ。音楽かけてぇ」
「病室だよ?」
「先生に頼む」
「じゃぁ、一緒に頼も。ビールはちょっと・・・」
「早く春にならないかなぁ・・・」
「それまで我慢して頑張ろうね?遥」
「うんっ。ねぇ・・・」
「ん?」
「私の事・・・好き?」
「あぁ」
「それは答えじゃないっ!」
「好きだよ?」
「・・・竜司・・・?」
「どうした?」