幸せという病気
「だって!!私を必要となんて誰もしてないじゃん!!遥みたいに誰かが傍にいてくれるわけじゃないんだよ!!病気になって当然だよ!!そんな幸せ無いよ!!!私は何!?何の為に生きてるの!?お金貰ってさぁ、良い物買って何が悪いの!?みんな否定するような目で見てさぁ!!誰もわかってくれないじゃん!!わかろうともしないし、冷たい目で見て関わろうともしない!!クスリやって何が悪いの!?」





それを聞くとたまらず、遥は優の頬を叩いた。









「・・・辛かったんだね・・・優・・・」


その後、遥はそう言うと優の手を取る。









優は・・・何も言えなかった。






遥が続ける。




「・・・ごめんね・・・気付いてあげられなかった・・・もう怖がらなくていいんだよ?・・・私は否定もしないし、優も自分を否定しなくていい・・・優は私にとっていつまでも大事な人だからね・・・」


「なんで・・・」


「ん?」


「なんでそんな事言うの・・・?」


「だって優はこうやってここにいるじゃん!!こんなにあったかい手してるんだよ?生きてる意味なんてみんなわかんない。居場所も無いかも知れないよ・・・?一人で探して我慢して、たった一人で頑張ってたんだね・・・私は誉めてあげるから・・・でも・・・誰にも必要とされてない気がしてもね・・・?命を自分で絶つ事はしないで・・・」


そう声を掛けると、遥は優の手首を手のひらで覆う。


「お願いだから・・・」


優は涙が止まらなかった・・・。

遥はそんな優を見て、同情や哀れみでは無く、友達として精一杯、楽にしてあげたかった。
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