幸せという病気
「ハァ、ハァ・・・もしもし!?・・・」
「見つかった?」
「ハァ、ハァ・・・いや・・・見つかんねぇ・・・」
「そこから右見て」
「えぇ?」
「・・・何?右にいんの?」
「さぁ・・・」
「・・・なんか夏っぽくなってきた・・・」
「好都合じゃん」
「服脱ぐか・・・」
「え・・・寒いって・・・」
「あ―――!!」
「・・・逃げるね・・・」
「なんで!?・・・待てって!」
「嫌だ!」
「・・・なんで逃げんだよ・・・」
「・・・だって・・・追うから・・・」
「ヒールじゃ危ねぇだろ・・・」
「・・・まさか海に旅行行く時、彼氏から逃げるかもなんてさぁ、朝考える!?」
「・・・悪かった・・・」
「・・・何が?・・・」
「一人にさせて・・・」
「・・・いっつもじゃん」
「・・・もうしないから」
「わかんないよ、武の事だから」
「いつも一緒にいて・・・もし・・・病気になったら・・・」