幸せという病気
そして武と別れた竜司は病院に戻り、意識が戻らない遥に話し掛ける。
「遥、今日は天気すごい良かったよ?」
「・・・」
「・・・テニスでもしてぇなぁ。あっ。バドミントンの方がいいかな」
「・・・」
「ってかおまえ何部だったの?」
「・・・」
「・・・イメージはテニスなんだけど・・・」
「・・・」
「・・・遥・・・」
「・・・目ぇ覚ませよ・・・」
「このままずっと起きないなんてやめてくれよ?」
「・・・聞いてんだろ?」
「・・・返事しろよ」
「・・・そんなに幸せだったのか・・・」
「・・・俺なんかといて・・・」
「・・・俺・・・本当は弱くて情けない奴なんだよ?・・・」
「・・・本当は・・・」
竜司の頭に、過去が蘇る。