幸せという病気

「遥ちゃん、何してたの?」

「今日は家のお手伝いしてたよ?どうしたの?茜ちゃん今日は一段と元気だねっ」

「ん?・・・そーぉ?遥ちゃん、次も同じクラスになれるといいねっ」

「うんっ!また席が隣になったりして」

「祐樹君の隣の方が嬉しいくせに~」

「そんな事無いもんっ」

「あっ、ねぇ遥ちゃん今から会えない?」



突然、茜は今から会えないかと遥を誘う。



「え?いいよ?手伝いも終わったし」



特に何も意識せず、遥は茜の誘いを了承し、二人は近くの公園で落ち合う事にした。

そして他愛も無い話の中で、時折見せる茜の淋しそうな顔に、遥はすぐに気が付く。


「ねぇ、茜ちゃん、何かあったの?」

「ん?なんで?」

「なんとなく・・・なんか無理してない?」

「・・・遥ちゃんはやっぱりすごいなぁ」

「え?」


遥が心配すると突然、茜は今まで見せた事の無い顔をした。


「やっぱ、遥ちゃんはすごいっ!」

「・・・茜ちゃん?」

そして茜は無理に笑顔を作ると、すぐにまた下を向いてしまう。




「ごめんね・・・さっき電話でまた一緒のクラスになれるかなぁなんて言ったけどね・・・?」

「・・・ん?」

「・・・一緒のクラスにはなれない・・・」

「え?・・・どうして?」


突然の言葉に、遥がそう聞き返すと、茜はゆっくりと小さな口で語りだした。


「・・・言わないでおこうと思ってたんだけどね?」

「・・・うん」

「私・・・」


その瞬間、茜の目に我慢していたものが込み上げる。


「茜ちゃん!どうしたの!?」


「・・・遥ちゃん、ごめんね・・・?」


「どうしたの!?泣いちゃやだよぉ・・・」


「ごめんね・・・私・・・」


「ん?」







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