幸せという病気










「私・・・転校するの・・・」






「えっ・・・」






「春休み明けたら、違う学校へ行くんだ・・・」





「・・・なんで!?やだよ!!」




「お父さんとお母さんが・・・離婚したの・・・だからお母さんの実家にね?・・・行かなきゃいけないの・・・」




「なんで今なの!?せっかく仲良くなれたのに!!」




「・・・ホントごめんね・・・?でもね?遥ちゃん・・・」




「私・・・やだよ・・・そんなの・・・」




「・・・ごめん・・・・」





そのまま二人は、家へと帰った。



その日の夜。


食欲の無い遥を母親が気遣う。


「遥、どうかした?元気無いねぇ」

「別に・・・」

「あっ。茜ちゃんと喧嘩したかなぁ?」

「そんなんじゃないよ」

「じゃあどーしたの?」

「・・・茜ちゃん、転校するんだって・・・」

「・・・そう・・・」

「・・・私・・・」

遥は、我慢していた涙が溢れ出す。

「・・・私・・・どうしたらいいの?お母さん・・・」

「ちゃんとバイバイしたの?」

「・・・せっかく仲良くなれたのにどうして・・・親は勝手だよ・・・」

「親?」

「茜ちゃんのお父さんとお母さん離婚するんだって・・・」

「そう・・・」

「だからお母さんの実家に行くんだって・・・そう言って泣いてたんだ・・・茜ちゃん」

「遥・・・茜ちゃんが泣いてたのはどうしてだと思う?」

「え・・・」
< 233 / 439 >

この作品をシェア

pagetop