幸せという病気
「私・・・転校するの・・・」
「えっ・・・」
「春休み明けたら、違う学校へ行くんだ・・・」
「・・・なんで!?やだよ!!」
「お父さんとお母さんが・・・離婚したの・・・だからお母さんの実家にね?・・・行かなきゃいけないの・・・」
「なんで今なの!?せっかく仲良くなれたのに!!」
「・・・ホントごめんね・・・?でもね?遥ちゃん・・・」
「私・・・やだよ・・・そんなの・・・」
「・・・ごめん・・・・」
そのまま二人は、家へと帰った。
その日の夜。
食欲の無い遥を母親が気遣う。
「遥、どうかした?元気無いねぇ」
「別に・・・」
「あっ。茜ちゃんと喧嘩したかなぁ?」
「そんなんじゃないよ」
「じゃあどーしたの?」
「・・・茜ちゃん、転校するんだって・・・」
「・・・そう・・・」
「・・・私・・・」
遥は、我慢していた涙が溢れ出す。
「・・・私・・・どうしたらいいの?お母さん・・・」
「ちゃんとバイバイしたの?」
「・・・せっかく仲良くなれたのにどうして・・・親は勝手だよ・・・」
「親?」
「茜ちゃんのお父さんとお母さん離婚するんだって・・・」
「そう・・・」
「だからお母さんの実家に行くんだって・・・そう言って泣いてたんだ・・・茜ちゃん」
「遥・・・茜ちゃんが泣いてたのはどうしてだと思う?」
「え・・・」