幸せという病気





そして、その五日後。

別れの時が来た。



「また来るねっ!茜ちゃん!」

「うんっ!私も遊びに行くからっ」

「絶対だよっ・・・元気でね?・・・」

「もう~遥ちゃん、泣き虫だなぁ」

遥が泣き出すと、茜は優しく遥をなだめる。

そして小さな手で、小包を手渡した。

「・・・茜ちゃん、これ・・・何?」

「向こうに着いたら開けてみてっ」

「え~何だろぉ?」

「お楽しみっ」



二人は、またねと声を掛け合い、それぞれの人生を歩み始める。

遥はその後すぐに弟が誕生し、ほぼ半年後、母親を亡くした。

茜は高校に入るとすぐ、自分の夢を探しに海外へと留学していく。


自分の幸せを探して・・・。


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