幸せという病気
「・・・お母さん?!」
「・・・はる・・・か・・・」
「お母さん!!意識戻ったの!?」
遥は、意識の戻った母親に語りかけながら、ナースコールを押す。
「お母さんの意識が戻ったんです!!早く!!早く来てください!!お願いします!!」
「遥・・・顔を・・・見せて?」
「お母さん!!しっかりして!?」
「・・・遥・・・ごめんね・・・?もう・・・お母さん・・・」
「お母さんっ!!やだよぉ!!一人にしないでよぉ!!!」
「・・・遥・・・お母さんが死んだら・・・香樹の面倒・・・見てあげてね・・・?」
「死ぬなんて言わないで!!!」
「・・・遥は・・・強い子だから・・・大丈夫・・・」
「・・・お母さん・・・」
遥は、泣きながら強く、母親の手を握り締める。
「・・・遥と出逢えて・・・」
「・・・」
「・・・お母さんホントによかった・・・」
「死んじゃやだよぉ・・・お願いだから・・・お母さん・・・」
「・・・何もしてあげられなくて・・・ごめんね・・・?」
「そんな事無い・・・」
「・・・もっと・・・遥と色んな事したかったよ・・・?」
「これからも出来るよ!!!一緒にクッキー焼いたり、旅行行ったり、もっともっと・・・だから死んじゃ嫌だよ!!!」
「・・・遥・・・お母さん、ずっと・・・」
「・・・」