幸せという病気
「・・・ずっと言えなかった・・・ごめんね?」
「ん?何を?」
「・・・私のお腹の中にね?」
「うん」
「・・・赤ちゃんが・・・いるの」
「マジで!?」
「うん・・・マジで・・・びっくりした?」
「びっくり・・・って言うか何!?何週目!?」
武は興奮した声で、すみれに聞き返す。
「今・・・十週目・・・」
「そっかぁ!!ってか体大丈夫なの!?こんな所にいちゃダメなんじゃねぇの!?」
「・・・つわりは今、ひどいけど・・・公園にいるのは大丈夫なんじゃないかな・・・?」
「そっかそっか・・・えっ・・・もう蹴ったりするの?」
「・・・ん?それはまだ感覚無いけど・・・」
「そう・・・よしっ!!頑張って産まなきゃなっ!!」
そう言い、武はその場に座り、嬉しそうにすみれのお腹を撫でた。
そしてその一瞬の顔を見てすみれは、胸の内を明かす。
「・・・武?」
「ん?」
「この子・・・産んでもいいの?」