幸せという病気
病院の屋上から飛び降りようとした時・・・。
「・・・わかったから・・・遥・・・こっち来い・・・」
「わかった?・・・じゃあなんでポチポチが死んだ時、お兄ちゃんも竜司も、しょうがないって言ったの!?犬だからとか・・・私が死んだ後だってそうやってしょうがないで済ますんじゃないの!?」
「そんなわけねぇだろ!!!」
「そんなのわかんないよ!!死んだらその後、みんながどうしようと私にはわかんないんだよ!?」
「だから生きろって言ってんだろ!!!」
「・・・」
ホントはめちゃくちゃ後悔した・・・。
「だから一緒に生きればいいだろ!!・・・竜司が俺に言ったんだよ・・・遥が死ぬなら俺が死ぬって・・・俺も考えたよ、俺が死んだらおまえの病気が治るかもしれないって・・・でもこれから俺らは知らない何かが出来るかもしれねぇから生きてんだろ!!竜司がポチポチを助けた時、おまえなんて言った!?優しい人だって・・・その竜司の優しいとこに惚れたんじゃねぇのか!?ポチポチが死んで泣きたいのはおまえだけじゃねぇ!!!おまえに気を遣って泣かなかったんだよ!!しょうがないって言わなきゃやってられないくらいこいつだって本当は悲しいんだ・・・それから・・・おまえと竜司を逢わせてくれたのはポチポチなんだよ。なんの意味もなく生きてるやつなんていねぇんだ・・・俺達は、それに気付かなくても生きなきゃいけねぇんだよ!!」
「私は・・・一緒に泣いてほしかった・・・信用出来ないわけじゃない・・・でも・・・私は一緒に泣いてほしかったんだ・・・」
強く生きろなんて言ったけどさ、もっとおまえの傍にいてあげりゃよかったって・・・そう思った。
「お兄ちゃん、なんでギター持ってきたの?」
「曲作るから」
「へぇ~。すみれさんの前でかっこつけたいだけかと思った」
「なんだそれ」