幸せという病気
・・・だから、私がどっかに行っちゃうなんて思ったんだ・・・。
あぁ。あの頃の俺は子供ながらに、頑張って助けなきゃって・・・そう思ったんだろーな。だから知らない暗い場所へと彷徨い歩いちまった・・・。
・・・うん。
そして誓ったんだ。
ん?
もし、ホントに遥がまたどこかへ行っちゃうとしたら・・・その時はちゃんと助けてあげようって。
・・・。
今、幸せ病を通して、そうやってもう一度俺に伝え返してくれた。きっとこれがタイムマシーンってやつだろうな。
・・・でもお兄ちゃん・・・助けるって言ったって私はもう・・・。
大丈夫。あっそーだ。あれから全然おまえが花くれねぇからさ・・・手紙、渡し損ねちゃったじゃん。
え?手紙?
「遥ぁ・・・」
「なぁに?お兄ちゃんっ」
「今度またお花頂戴?」
「うんっ!!あげるぅ~」
「やっぱり・・・お花を百回貰うまでこの手紙・・・お兄ちゃんが閉まっておく」
「えぇ~・・・遥、まだ読んでないよ?」
「またいつか・・・見せてあげるから」
「・・・約束だよ?」
「うん。お花百回ね?」
「だったら遥、いっぱい摘むっ!!」
まぁ、花を百回分は今からじゃ無理だから・・・あと一回だけ、花をプレゼントしてくれたら手紙の内容教えてやるよ。
・・・あの手紙・・・読んでくれるの??
聞きたいだろ??どんな内容だったか。
・・・まぁ・・・。
じゃあ先に読むからちゃんとくれよ?
えっ・・・うん。
え~・・・遥へ。
いつもいじめてごめんね・・・でも遥は、たったひとりの妹だから・・・これからは守ってあげるからね。また、一緒に・・・。
ん?・・・一緒に?