幸せという病気
穏やかな竜司の笑顔に、武は寝ていないストレスが消えた。

タバコを吸い終え、二人は遥の病室に戻る。






すると・・・。







「遥・・・意識、戻ったのか!?」






遥は意識が戻り、二人を見て少し微笑む。

そして武は、看護師を呼ぶ為に病室を出て行き、竜司が遥に笑顔で話し掛けた。



「遥・・・おはよっ」

「どうしているの?」

「どうしてって、看病だよ?」

「知ってる」



遥が笑って答えると、竜司は優しく聞き返す。



「知ってるって、ずっと寝てたでしょ?」

「全部聞こえてたもん。おばぁちゃんの泣き声とか、お兄ちゃんが話し掛けてたりとか、竜司が好きって言ってたりとか」

「好きなんて言ったかな・・・」

「覚えてないのぉ~?」

「・・・言ったかな・・・」



遥がフクれると、照れたように竜司が答えた。



すると少し黙って、顔を暗めて遥が呟く。



「・・・病気の事もわかってるよ。だから・・・気を遣わないでね?」

「そうか・・・」



そこへ、武が担当医と看護師を連れて来る。

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