幸せという病気
「遥・・・灯りつけていい?」



「・・・だめ・・・」



「顔が見たいんだけど・・・」



「今、化粧してないもん・・・」



「じゃあこのままでいい・・・」




部屋には、街灯の灯りが少しだけ射し込み、時間が静かに流れている。




「・・・街を歩いて探してきた」




「・・・何を?」




「いい女の子」




そう言いながら、竜司は少しずつ遥に近寄る。







「・・・いっぱいいたでしょう・・・」





「うん・・・いっぱいいた」






そして竜司はベッドに腰掛けた。





遥は・・・竜司に顔を見せない。











「街歩いてても、雑誌や街のポスター見ても、綺麗な子いっぱいいた・・・」





「・・・ほら・・・結婚とかしなくてよかったじゃん・・・」






























「でも、遥より大事な人はいない・・・」











「・・・」







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