龍の女神となるべき姫【上】
ここにいる全員の注目が、亜美ちゃんに集まった。
亜美ちゃんは、少なくともこの状況を恐れてはいない。
それだけでも十分すごいな。
と、そのとき。
―――ニヤ
亜美ちゃんが小さく不敵に笑った。
なぜだかわからないけれど、
“亜美ちゃんなら大丈夫”
そんな気がした。
悠基に感じるのと同じ信頼感を、亜美ちゃんにも感じる。
“この人にはトップに立つ素質がある”
直感的にそう思った。
やっぱり、銀姫にふさわしいのは亜美ちゃんだけだね。